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「局所論」フロイトが考えるトラウマとヒステリーの関係性とは

2021年7月31日

局所論

心理学用語

topographical theory
局所論

局所論では、人の精神は3つの領域で構成されていると考えられています。

局所論3つの領域

  1. 意識
  2. 前意識
  3. 無意識

これは精神分析の祖、フロイトが提唱した臨床心理学の基礎となった概念のひとつです。

今回はこの「局所論」をくわしく解説していきます。

意識

局所論「意識」

心の現象として経験できる領域。

直接的に自分の経験だと感じることができます。

自分自身でコントロールすることが可能です。

意識領域は実はほんの少しだと言われてるよ。


前意識

局所論「前意識」

常に意識されてはいないが、注意を向ければ思いだせる領域。

いつでも意識化することができます。

読み方は「ぜんいしき」

無意識

局所論「無意識」

心の現象として経験できない領域。

気づいていない、あるいは気づくことができない心的エネルギーがある場所です。

自分自身でコントロールすることはできません。

3つの領域を図にするとこんな感じかな。

局所論「意識・前意識・無意識」

トラウマがヒステリーを生むのは?

トラウマ

フロイトは虐待や強烈に嫌だった体験から生まれる「トラウマ(心的外傷)」を、人は意識から締め出し無意識に封じこめようとすると考えました。

忘れてしまいたい経験だもんね。

これを「抑圧」といいます。

「抑圧」は、エディプス・コンプレックスでもあったよね。

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やがて「抑圧」されたトラウマは場合によって、自身でコントロールすることができない不適応行動として現れてきます。

これがヒステリーや神経症の原因です。

だから彼は心の問題の改善には、トラウマの意識化が必要なのだと考えたわけです。

まとめ

局所論まとめ

人の精神が、「意識・前意識・無意識」の3領域で構成されるとする「局所論」のお話でした。

なおフロイトの説には、この局所論とは別に「構造論」という理論があります。

構造論も3つで構成されており非常にまぎらわしいのですが、しっかり違いを意識して理解していきましょう。

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最後までお付き合いありがとうございました。

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